入山時の自然保護

丸沼スキー場のゴンドラ敷設に伴いアプローチ方法も増え、今後登山者の増加が見込まれますが、植物への影響が心配です。
 尾瀬同様、日光国立公園特別保護地区に指定された山であるにもかかわらず、植物を持ち帰ったり、足を踏み入れたりしている人が多いのが困ります。一般的には鹿が矢面に立たされますが、それ以上に二本足の鹿?が悪さしているのです。

持ち帰りとは逆に、持ち込む人がいるのには驚きで、誰かが山頂にコマクサを植えたようです。高山植物の代表でもあるコマクサは、確かにあれば嬉しいですが、本来存在しないものを植えられると困ってしまいます。

 尾瀬は有名なため、様々な団体やボランティアの活動により手厚く保護されており、善意の行動は直ぐ報道されますが、日光白根山では地元の人達が細々とシラネアオイの復元作業をしているくらいで、あまり一般に知られていないのが残念です。登山道については丸沼高原スキー場の方と丸沼ペンション村の方が整備してくださったおかげで、大分よくなりました。

白根山には、シラネと名のつく植物も多く存在し特異な植物相を有していることから、学術上も貴重な山であり、早急な保護が必要とされますが、当面、登山者のモラルに頼る以外方法はないようです。